
新規のお客様から電話があった。襖の張替の注文でかなり急いでいるらしい。かみさんが受けて自分がバトンタッチしたのだがふとどこで電話番号を知ったのか気になって聞いてみるとホームページからという返事だった。「インターネットですか。」自分の大声で戻りかけたかみさんが大きく口を開けて何か伝えようとしている。口の動きを見て、住所を聞けと言っていることがわかった。
そうだ。危ない所だった。一応江戸川区中心と掲載しているが、インターネットを経由して注文をしてくるお客様の中には地理的条件を気にしていない方もいる。二人の娘もよくインターネット通販とやらを利用しているが多分そんな感覚なのだろう。仕事は欲しいがさすがに場所を選ぶ。あわてて住所を確認すると幸い江戸川区内の方だった。
宣伝広告は本当に大切だ。つい最近のことだ。かみさんが手作りしたカタログ(A4サイズの用紙5枚に営業品目や会社のプロフィールをまとめてある。)を片手に店を訪ねてきてくれたお客様が居た。これがなんと7~8年前の旧カタログだったから驚きだ。
カタログを作成した当時、宣伝手段として仕事に行った先でついでに近所に配って回ったこともあったし、長女がポスティングしてくれたこともあった。そのうちの一部だが今日まで保存してくれていたのだ。
いや~、あまりの懐かしさに新しいカタログと引き換えに旧カタログをいただき、かみさんに見せてやった。「あなたの似顔絵をつかっていたのよねぇ・・・。」かみさんも懐かしそうに眺めていた。
新しいカタログは店の前に「ご自由にお持ちください」と張り紙をして置いてある。これがまたなんとなく無くなる。無くなったカタログの部数だけ注文が来れば言うことはないのだが・・・まあ、どこかに保存してくれていていざと言うときに今回のお客様のように思い出してくれれば嬉しいか。